向かいの海側の駐車場に仲良しのおじさんの姿が見えた。
最近は、昔のココの事情を知る方も全くいなくなってしまった中で
唯一古くからの猫達の事をよくしる方なのだ。
そのおじさんとも2年ほど全く会えなくなっていたのだが
つい1ヶ月ほど前久し振りの再会を果たす事が出来た。
その時はほんとに嬉しかった。
おじさん自身、ずっと来ていたそうなのだが
見事にすれ違い続けていたんだからこれまたすごいというか
偶然その時間に出会えるという事は運命とか奇跡に近いのかなと思った。
そのおじさんが教えてくれた。
キッちゃんが昨日亡くなったと・・・。
この数日、タイガーを探しながら
キッちゃんの姿も見えないのでずっと一緒に探していた。
Uさんに聞いてみようかなと思いながらも
そうやって聞いた日にひょっこり顔を出すのがパターンだったので
きっと今度もそうよ、たまたまいないんだよね?
そう思う様にしていた・・・。
なのに、いたんだよ。近くに。
なのに、私は全然気付いてあげられなかった。そこにいたのに。
今週はタイガーの事もあったので毎日のように通っていたのに。
チャンスが沢山あったのに・・・
何も出来なくても最後に声をかけてあげたかったよ、キッちゃん・・・。
今週の始めにUさんが
キッちゃんが寝てると、一瞬大丈夫だろうかと驚くよと
冗談っぽく笑いながらそんな話をしてくれた。
そんなUさんにキッちゃんの事をメールで知らせると
「キッちゃんはよく頑張った」とかえってきた。
そう、ほんとにキッちゃんは、よく頑張った。
おじさんから聞いた時も二人でそう話した。
大きな怪我を負ってちょうど丸2年たっていた。
奇跡的に復活したキッちゃんは、傷を負ったままここまで生き抜いてきて
ここ1-2ヶ月はビックリする位元気になっていた。
長い間、よれよれのキッちゃんだったのがどうしたの!?って位食欲も旺盛で
だからこんなに突然逝ってしまうなんて思いも寄らなかったのだ。
実際いつ旅立ってもおかしくなかったと思うのに
キッちゃんはずっとずっと居てくれる様な気がして・・・。
バカだな、わたしって。
きちんとわかってるんだ。
キッちゃんはやっと苦しみから開放されたんだって。
天国へ行く時だって、おじさんも見守ってくれたんだ。
今は穏やかに過ごしているんだって。
でも今日はどうしても涙が出ちゃうんだよ。
キッちゃんの事、長い事見てきたからね。
いろんな思いがぐちゃぐちゃしちゃうんだ。
なんだか今日の事は
キッちゃんが、おじさんを通して
お別れを言いに来てくれた気がした・・・
ありがとね、キッちゃん。